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【映画】ヴァチカンのエクソシスト~あらすじと感想~ラッセル・クロウ主演、王道の悪魔祓い系作品

映画『ヴァチカンのエクソシスト』あらすじと感想

映画『ヴァチカンのエクソシスト』は2023年公開のオカルト系ホラー作品。監督はジュリアス・エイヴァリー、出演はラッセル・クロウ、ダニエル・ゾヴァット。

映画『ヴァチカンのエクソシスト』あらすじ

実在したエクソシストであるガブリエーレ・アモルト神父の回顧録『エクソシストは語る』をもとにした映画である。

1987年、アモルト神父はスペインのある村を訪れる。悪魔に取り憑かれたというヘンリー少年を救うために。

ヘンリー少年とその家族が住んでいる場所は、かつて修道院だった場所。その修復工事中にガス爆発が起こり、それと時を同じくしてヘンリー少年の様子がおかしくなった。

悪魔祓いの儀式を行うアモルト神父たち。だが、悪魔の強大な力の前に苦戦を強いられるのだった。

映画『ヴァチカンのエクソシスト』ネタバレ感想

映画『ヴァチカンのエクソシスト』のネタバレを含みます。

悪魔は弱みに付け込む

悪魔は相手の心の弱い部分に付け込んでくる。

アモルト神父の場合、過去の戦争で一人だけ生き残ったこと、そして、過去の悪魔祓いで一人の少女を救えなかったこと。

エスキベル神父の場合、過去にある女性と肉体関係を持ちながらも結婚しなかったこと。

悪魔は二人の弱みに付け込み、攻撃し、服従させようとした。

人間、誰だって生きていれば封印したい過去の一つや二つはあるだろう。もしかしたら、その『過去』を隠すために悪魔に服従する者もいるかもしれない。

今、『悪魔』という言葉を使ったので現実感が無いかもしれない。だが、この『悪魔』を『詐欺師』に置き換えたらどうだろう?

『過去』を隠すために詐欺師に服従する者もいるかもしれない。

急に現実感が出てきたのではないだろうか?

『悪魔』なんて現実にいくらでもいる。『過去』つまり『弱み』を握られないことが大事だが、たとえ握られてしまっても服従などせず、相手を跳ね返すほどの強い心を持つことで『悪魔』に打ち勝つこともできるだろう。

教会という存在

教会は悪魔と戦う正義の味方、とは言い切れない部分もある。

本作『ヴァチカンのエクソシスト』でも語られるが、教会は過去に異端審問を行い、異教徒を迫害した歴史がある。

キリスト教は一神教だ。一神教なのだから、キリスト教徒にとって神といえばイエス・キリストのみである。

熱心なキリスト教徒から見れば、イエス以外の神を信仰する他教徒は、邪神を信仰する者に見えるのかもしれない。

だから、キリスト教徒は異端審問を行った。

本作『ヴァチカンのエクソシスト』の舞台となった修道院はその異端審問が行われた場所。キリスト教徒に対する恨みが、呪いが込められた場所。

キリスト教徒自身が、悪魔にとって居心地の良い場所を創り上げてしまったと言えるだろう。

自分との戦い

悪魔との戦いは自分との戦いともいえるだろう。

悪魔は心の弱みに付け込んで攻撃を仕掛けてくる。その攻撃に耐えられるか屈するかは自分次第。

心を強く持ち、弱みを克服したものは勝利する。一方、屈したものは地獄に引き込まれる。

他人に弱みを握られなくても、自分自身が弱みに囚われ続け、自らの人生を辛く苦しいものにしてしまうこともあるだろう。

悪魔は外側だけにいるものではない。自分の心の内側にもいる。

悪魔がどこにいようと、それに打ち勝つには心を強く持ち、自分や仲間、大切な人を信じることが大切なのだと思う。

【本作】

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