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【映画】APPLESEED(アップルシード)~あらすじと感想~人類は滅びるべきなのか?

映画『APPLESEED(アップルシード)』あらすじと感想

映画『APPLESEED(アップルシード)』は2004年公開のSFアクション作品。原作は士郎正宗。監督は荒牧伸志。声優は小林愛、小杉十郎太、松岡由貴、藤本譲、子安武人、小山茉美。3Dアニメーション作品。

映画『APPLESEED(アップルシード)』あらすじ

世界大戦が終結した。

核は使われなかったが、すでに世界は壊滅状態に陥っていた。

女性戦士デュナン・ナッツは、世界大戦が終結したことを知らず、仲間とともに戦闘を継続。その戦闘の最中、デュナンは捕らえられ、ヘリで連行される。

デュナンが連行されたのは、理想都市オリュンポス。人類への奉仕者という役割を担っているクローン人間バイオロイドが管理している都市だった。

デュナンは、オリュンポス内を案内されている途中、テロ組織からの襲撃を受ける。

テロ組織がデュナンを襲ったのは、デュナンの両親がオリュンポスの、そしてバイオロイドの開発に関わっていたから。

やがてデュナンは、バイオロイドの制限を解放する鍵『アップルシード』を巡る戦いに巻き込まれていく。

映画『APPLESEED(アップルシード)』感想

映画『APPLESEED(アップルシード)』のネタバレを含みます。

人類の引き際

オリュンポスの七賢老(おじいちゃんたち)は、人類が滅びることを望んでいた。

ガイアの意思だと偽り、dタンクに入っているウイルスをばら撒き、人間から生殖機能を奪おうとした。

生殖機能が失われれば、次の世代は生まれず、今、地球上にいる人類が寿命を迎えれば、自然と人類は滅亡することになる。

七賢老が人類の滅亡を望んだのは、人類が争いをやめようとしないから。

殺し合い、憎しみ合い、破壊し合う。そんなことばかりを繰り返す人類など滅びてしまった方が良い、と考えたのだ。

実際のところ、七賢老の言い分にも一理ある訳で。現実の世界を見ても、人類がいない方が地球は平和なのではないかと思えることがある。

殺し合い、憎しみ合い、破壊し合う。そんなことばかりを繰り返す人類なんていなくなった方が地球のためかもしれない。

ましてや、映画『APPLESEED(アップルシード)』では、殺し合いも、憎しみ合いも、破壊もしないバイオロイドという存在がいる。

バイオロイドに地球を託して人類は滅びるべきという七賢老の考えは、あながち間違ってはいないのかもしれない。

未来を託す

デュナンがパスワードの入力に失敗しそうになっていた時、突如として最後の一文字が入力された。

あれは、七賢老がデュナンたちに未来を任せるために入力したもの。

七賢老は人類に絶望していたのかもしれないが、必死に生きようとするデュナンたちに希望を見たのかもしれない。

人類の中には、殺し合う者、憎しみ合う者、破壊する者がいて、そしてその一方で、より良い未来を作ろうと命をかける者もいる。

未来がどうなるのかは誰にも分からない。

人類はまた、世界規模の殺し合いを始めるのかもしれない。

だが、どうなるのか分からないからこそ、デュナンたちのような、より良い未来を作ろうとしている者たちに託してみるのも良いのかもしれない。

人類を存続させるか滅亡させるか。そんなことを決める権利は誰にもない。

未来という不確かなものに向けて歩んでいく人類が、どのような世界を築いていくのか。

少なくとも、希望を持って行動する者たちがいる限り、世界が絶望に覆われることは無いだろう。

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