アニメ『おとめ妖怪ざくろ』は、 2010年公開、星野リリィ原作、今千秋監督、中原麻衣、櫻井孝宏、花澤香菜、日野聡、豊崎愛生、堀江由衣、梶裕貴出演によるファンタジー・バトルアクション・ラブストーリー。
アニメ『おとめ妖怪ざくろ』あらすじ
舞台は文明開化の日本。
人間と妖人(妖怪)とが共存していた時代。
人間が勝手に文明開化を押し進めたことで、妖人たちの中には反発して事件を起こすものもいた。
そんな妖人が起こす事件を解決するために設立されたのが、『妖人省(ようじんしょう)』という組織。
人間と妖人とが協力して妖人が起こす事件に対応する組織だった。
人間側から妖人省に配属されたのは、陸軍少尉の総角 景 (あげまき けい)、芳野葛 利劔 (よしのかずら りけん)、花桐 丸竜 (はなきり がんりゅう)の三人。
妖人側から妖人省に配属されたのは、ざくろ、薄蛍(すすきほたる)、雪洞(ぼんぼり)、鬼灯(ほおずき)の四人。四人は人間と妖人の混血だが、妖力を使えること、頭に獣耳がついていること以外は人間の少女と大差ない。
ざくろと景、薄蛍と利劔、そして雪洞&鬼灯と丸竜がパートナーを組み、妖人が起こす事件に対応していく。
妖力を使い事件を解決していくざくろたち。
ざくろたちが表舞台で活躍するにつれ、怪しい動きを見せる者たちが現れる。
その者たちは、ざくろに強い執着を持っていた。
アニメ『おとめ妖怪ざくろ』感想
アニメ『おとめ妖怪ざくろ』の重要なネタバレを含みます。
【堅苦しい感想】互いに理解し合うこと
人間と妖人、そして半妖。
人間の中には妖人・半妖に対して差別的な目を向け、心無い言葉を投げつける者がいる。
さらに、妖人の中には半妖に対してあからさまな差別をしている者もいる。
なぜ、共に生きることができないのだろう。
人間が妖人・半妖を避け、「いなくなってしまえ」とまで願うのは、きっと人間にはない『妖力』を持っていることが理由の一つにあるだろう。
自分たちにはない、妖しい力。もしかしたら、妖人たちがその気になったら、人間なんて支配され、滅ぼされてしまうかもしれないという恐れ。
人間たちは防衛本能から、妖人・半妖たちを攻撃しているのかもしれない。
その一方で、妖人たちと良好な関係を築いている人間たちもいる。
狛犬のあ様とうん様がその地域に住む人間たちとうまくやっているおかげで、人間たちは妖人や半妖たちに差別的な目を向けることはない。
結局、互いに理解し合い尊重し合えば、愚かしい差別など発生しないはずなのだ。
妖人省でざくろと景が、反発し合いながらも歩み寄り、互いに対する理解を深めていったように。
【堅苦しくない感想】薄蛍と利劔が可愛すぎる
さて、堅苦しい話はここまで。
ここからはラブストーリーとしての『おとめ妖怪ざくろ』の感想を。
私は何と言っても、薄蛍と利劔のペアが好き。
あの、互いに想い合っているのが誰の目から見ても明らかなのに、二人が(特に、利劔が)不器用すぎてなかなか仲が進展しないのがもどかしいけど可愛らしい。
薄蛍が、周囲の人間の言葉や思いを感じ取って下を向いて歩いているところを、利劔が「俺の後ろを歩けばいい」と言って守ってあげるところなんて、観ていて悶え死ぬかと思いましたよ。
他にも、照れて頬を染めている薄蛍に、鈍感な利劔が水飴を渡して怒られて、でも利劔は何で薄蛍が怒ってしまったのかを全く理解していないのとか、どんだけ可愛いんですか!
ぜひとも薄蛍と利劔がメインの物語も作って欲しい!
まだまだ原作に舞台にと盛り上がっているようですので、OVAなどでも良いので是非!
【『おとめ妖怪ざくろ』原作コミック】
【本作】
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