
今日は『大正野球娘。』という青春・努力・友情・恋愛・男女差別などなど、いろいろなメッセージが込められたアニメ作品のあらすじと感想を書いていくよ

大正時代の、「女性は家庭に入るもの」っていう価値観が当たり前の時代に、男子を相手に野球の試合をする女の子たちを描いた作品です

テーマは盛りだくさんなんだけど、12話の中に上手く収められていて、おまけに登場人物たちが明るくて前向きだから観ていて楽しかったよ

女子が野球をするっていうだけのことが大問題だったんだね、大正時代って。今の当たり前を勝ち取るために、沢山の人が努力してきたんだよね
アニメ『大正野球娘。』基本情報とあらすじ
タイトル | 大正野球娘。 |
ジャンル | 青春 恋愛 社会問題 歴史 |
原作者 | 神楽坂淳 |
監督 | 池端隆史 |
キャスト | 伊藤かな恵 |
放送年 | 2009年 |
備考 |
あらすじ
鈴川小梅は実家の洋食屋を手伝いながら女学院に通う14歳。
ある日、友人の小笠原晶子に野球をやらないかと誘われる。
女性が野球をやるというだけで問題になるような時代。
晶子は、許嫁から「女性は家庭に入るもの」「女性に学歴など不要」などと言われ、反発心から、許嫁が打ち込んでいる野球で鼻を明かしてやろうと考えたのだ。
晶子から話を聞き、共感した小梅は、晶子と共に野球を始める。
だが、野球は9人いなければ始まらない。
まずは、9人揃えるところから始めなければならないのだった。
アニメ『大正野球娘。』感想

ネタバレを含みます
たとえ常識はずれでも
アニメ『大正野球娘。』は大正時代が舞台。女性が野球をやるなんて、完全に常識はずれ。野球をやっているとバレただけで大騒動になってしまうような時代。
そんな時代の中にあって、晶子が野球をやると決意したのは、許嫁が言い放った心無い言葉がきっかけでした。
許嫁も、決して悪い人ではなく、当時は当たり前だったことを口にしただけでした。
でもその「当たり前」が、晶子の怒りを買ってしまったわけで。
女性が野球をやること。たとえそれが常識はずれであっても、晶子たちはそれぞれの信念に従って、一生懸命に野球に取り組みました。
もしも、女性が野球をやるなんて常識はずれだから、と言って我慢していたら、世界は何も変わりません。
むしろ、我慢してしまうと、世の中は自分にとってもっと嫌な世界になってしまうかもしれません。
悔しい想いをさせられたのなら、その想いを溜め込んでしまうのではなく吐き出してしまわないと、自分が益々苦しくなっていくだけです。
想いが腐ってしまう
アニメ『大正野球娘。』の中のセリフに「溜め込んでいたら、ここで腐っちゃうものね」というものがありました。
悔しい思いや嫌な思いを溜め込んでいたら、胸の中で腐ってしまう。
実際、自分の思いを上手く言葉で表現できない人は、胸の中で相当腐らせてしまっていることでしょう。
さんざん腐らせた挙げ句、場合によっては大爆発させてしまうことも。
実際、犯罪を犯してしまった人の中には、「普段は優しい人だった」「真面目な良い子だった」と評されている人も珍しくはないわけで。
きっと、「優しい人」「真面目な良い子」という仮面の下には、相当な怒りが溜め込まれ、腐っていたことでしょう。
また、そのように嫌な思いを溜め込んだ人の中には、うつ病など、心が壊れて閉じこもってしまったりする人もいます。
怒りや嫌な思いは溜め込んだりせず、その場その場でキッチリと処理するべき。
ただ、ワガママになりすぎないように、自分の思いを一方的にぶつけるだけでなく、相手の思いにも真摯に耳を傾ける姿勢も大切です。
アニメ『大正野球娘。』でも、晶子を怒らせた許嫁は、晶子を理解しようと考え、努力していました。
良い人間関係というのは、互いに言いたいことを言い合えて、さらに、互いの思いを理解し合える関係のことなのでしょうね。
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