映画『 最高の人生のつくり方』は2014年公開のラブ・ロマンス映画。監督はロブ・ライナー。出演はマイケル・ダグラス、ダイアン・キートン、スターリング・ジェリンズ。
映画『最高の人生のつくり方』あらすじ
不動産屋でエージェントとして働くオーレンは、自身の最後の仕事として、自分の家を売ろうとしていた。
妻は病死、息子とは疎遠。人生の晩年を迎えたオーレンは、今は一人でアパートに住んでいる。
家が売れたらエージェントを辞めて、所有しているもう一つの家に引っ越すつもりでいたオーレン。だが、家の値段を相場より高く設定していたため、なかなか買い手がつかない。
自己中心的で頑固者なオーレンは、アパートの他の住人とも上手くいっていない。
住人たちに憎まれ口を叩かれながらも、そんなものはどこ吹く風と相変わらずの偏屈ぶり。
だが、そんなオーレンのもとに、突如として息子が帰ってきた。
息子は、ある理由で刑務所に入らなければならなくなった。服役する約9ヶ月間、娘を預かって欲しいと頼みに来たのだ。
オーレンは、息子に娘がいること、つまり、自分に孫娘がいることすら知らなかった。
嫌々ながらも孫娘の面倒を見ることになったオーレン。
だが、この孫娘との出会いから、オーレンは次第に周囲の人達にも心を開いていく。
映画『最高の人生のつくり方』ネタバレ感想
映画『最高の人生のつくり方』のネタバレを含みます。
根は良い人?
映画『最高の人生のつくり方』の主人公オーレンは、自己中心的で偏屈な老人のように見えたが、根は良い人のようでもあった。
自身のアパート『リトル・シャングリラ』で、住人たちともめた後、脅されるのではなく頼み事をされ、子供に謝られ、その時のオーレンの反応は、どこか淋しげだったように思えた。
リトル・シャングリラの他の住人たちの反応からして、少なくともオーレンはリトル・シャングリラに越してきたときから偏屈老人だったようだ。
では、その前は?
病気の妻を2年間にわたって介護。一人息子は葬儀にラリって参列。幸せなだけの人生ではなかったようだ。
一方で、オーレンと同じ不動産会社に務める友人の話から想像するに、元々オーレンは自己中心的で偏屈なところがあったようだ。
とはいえ、孫娘サラを母親に所に連れて行った時やその後の様子、そしてその後の周りの住人たちに対する態度、さらには息子の無実を証明するために弁護士を雇う様子など、やはり自己中心的で偏屈なのは表面だけで、心の中心には優しい心を持っていたのだろう。
最高の人生のつくり方
映画のタイトルにもなっている『最高の人生』とは何なのだろうか?
人を愛し、愛され、笑顔があふれる人生。人によって『最高』と思える人生は異なると思うが、オーレンにとって、そして多くの人にとって、自分も、周りの人たちも幸せに笑っていられる人生が『最高』なのだろう。
そんな最高の人生を作るためにはどうしたら良いのだろうか?
まずは何よりも、人を思いやることができないと、周りの人は笑顔になってくれない。
映画の最初の頃のオーレンは、まるで常に臨戦態勢にあるようだった。
自分の好きなように振る舞い、何か言われたら徹底的に言い返す。
そんなオーレンだったが、孫娘の面倒を見たり、リアの仕事を探したり、思いがけず出産を手伝うことになったりと、誰かのために行動しているうちに人が変わっていったようだった。
誰かのために何かをする。そして感謝される。
常に臨戦態勢で、やるかやられるかというようなオーレンにとって、他人のために行動し、感謝されるというのは、もしかしたら今まであまり経験のなかったことなのかもしれない。
気づいたらオーレンの周りには笑顔が溢れ、オーレン自身も笑顔になっていた。
人を思いやること。人のために行動すること。感謝すること。そしてこれらのことが出来る人たちと付き合うこと。
これが『最高の人生のつくり方』なのだろう。
【本作】
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