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【ドラマ】ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女~あらすじと感想~

ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女』あらすじと感想

ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女』はホラー系の海外ドラマ。

ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女』 あらすじ

1682年、マサチューセッツ州ハドリー。

ハドリーに住む権力者であり聖職者のスミスは、体の不調を訴え床に伏していた。

スミスは、自身の不調も、作物の不作も、ハドリーで起こる不幸も、全てが魔女のせいだと考えていた。

町のはずれに住む、メアリー・ウェブスターのせいだと。

ハドリーの者たちはメアリーを魔女だと信じていた。だが、ボストンで魔女裁判にかけられたメアリーは、無罪放免、魔女ではないとしてハドリーに戻ってきた。

スミスは、メアリーを魔女だと信じ、メアリーが自分を呪っていると信じている。だから自分は体調を崩し、発作に見舞われているのだと。

町の者たちの中に、メアリーを殺害しようとするものが現れた。彼らの動機は、権力者であるスミスに気に入られるため。農作物が不作になってしまってもスミスから施しを受けるため。

村の娘ベリティは、最初こそメアリーは魔女だと信じていたが、次第に間違っているのではないかと思い始める。

町の者数人がメアリーを殺害するために動く中、ベリティはメアリーを逃がすため、メアリーの家に先回りした。

ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女』 感想

ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女』のネタバレを含みます。

なぜ魔女狩りが起きたのか

魔女狩りが起きてしまった背景には、社会の状況や宗教的なことなど、様々なことが入り組んでいる。

今回のドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女』では、町の権力者であり聖職者であるスミスがメアリーのことを魔女だと信じ込んだことが始まりだったと思われる。

なぜスミスがメアリーを魔女だと信じ込んでしまったのかはドラマで描かれていなかったので分からない。

だが、ハドリーに住む人々がメアリーのことを魔女だと非難していた理由は明らかだ。

権力者であるスミスに逆らうことが恐かったから。

スミスに逆らいメアリーを擁護しようものなら、スミスからどんな仕打ちを受けるか分からない。

もしかしたら、メアリーのように魔女認定されて、迫害を受けることになってしまうかもしれない。

また、メアリーを魔女にすることで、悪いことは全てメアリーのせいにして、ストレスのはけ口にしていたとも考えられる。

権力者には逆らえないという構造。そして、ストレスのはけ口にするために意図的に悪者を作り上げようとする人々の心理。

ハドリーで起きた魔女狩りの悲劇の背景には、このようなことが有ったのでしょう。

魔女狩りといじめの構造

現代社会での問題の一つに、学校や会社などでのいじめ問題がある。

このいじめ問題、ハドリーで起きた魔女狩りと構図がそっくりだ。

力のある者が誰かをターゲットにいじめを行い、周りにいる人達は、自分がいじめられる側になりたくないから、いじめに加担するか、見て見ぬふりをする。

いじめのターゲットは、ずっと同じ人の場合もあるし、何らかのきっかけで変わることもある。

今はいじめられていない人も、今度は自分がいじめられるのではないかと恐がるあまり、いじめに加担したり、見て見ぬふりをしたりしてしまう。

おそらく、大半の人は分かっているはずだ。いじめは悪いことだと。

分かっていても、自分がいじめられるのが恐いから、いじめられている人を助けることができない。

今回のドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 5. メアリー・ウェブスター:ハドリーの魔女』でも、ハドリーに住む人たちの多くは、本当はメアリーが魔女ではないと分かっていたようだった。

助けに行った少女ベリティはもちろん、メアリーが魔女ではないと分かっていた。

メアリーを殺しに行った男(ベリティの兄)も、「彼らは次のいけにえを探す」と言っていた。メアリーが彼ら(スミスたち)によって仕立て上げられたいけにえだと知っていたのだ。

大怪我をしたメアリーがスミスの家の前で倒れ、ベリティが助けた時、別の娘も助けに入ろうとして止められていた。助けに入ろうとした娘も、メアリーが魔女などではないと本当は分かっていたのだろう。魔女に触れられると呪われると言われていたのだから。

結局、ハドリーの人々は、権力者に(悪い意味で)目をつけられるのが恐くて、メアリーを魔女だと言う権力者に従っていただけなのだろう。

たとえ、嫌々だったとしても

権力者に対する恐怖から、メアリーを魔女とみなしていたハドリーの人たち。

ハドリーの人たちは、仕方がなかったんだと言うかもしれない。

だが、ハドリーの人たちもメアリーを迫害していたのは事実。

ベリティやベリティの母のように「おかしい」と声を上げることもできたはず。それをせずに迫害に加担していたのだから、ハドリーの人たちも権力者たちと同罪だ。

では、実際にあの時代、あのハドリーで、「おかしい」と声を上げることはできただろうか?

魔女狩りは、なにもハドリーだけで起きたことではない。

いくつもの国で、何世紀にもわたって起きた悲劇だ。

下手をしたら、「ハドリーに住む人々が魔女の呪いで正気を失った」と言われ、迫害を受けてしまうかもしれない。

そんな状況下で「おかしい」と声を上げることができるだろうか?

誰かが「おかしい」と声を上げ、正していかなければならないのは事実だ。実際、そうすべき。

その一方で、人は弱いもので、自分を犠牲にしてまで他人を助けられる人なんて滅多にいない。

「苦しんでいる人を助けたい」と言う人の中に、自分がその「苦しんでいる人」の側になることも恐れずに助けられる人はどれだけいるのだろうか?

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