映画『グレムリン』は、1984年公開。監督はジョー・ダンテ。出演はザック・ギャリガン、フィービー・ケイツ、ホイト・アクストン、フランシス・リー・マッケイン、ポリー・ホリデイ。
ホラーというより『怖いおとぎ話』という雰囲気の作品で、クリスマスになると特に話題に上ります。
映画『グレムリン』あらすじ
発明家のランダルは、自身の発明品を売るためにある街を訪れていた。その街にある中国人が経営する店で、ランダルは不思議な生き物を見つける。
生き物の名前はモグワイ。モグワイを一目で気に入ったランダルは、店主には内緒でモグワイを購入する。
モグワイを飼うには、「3つの約束」を守らなければならない。
1つ目は、モグワイを水で濡らさないこと。
2つ目は、モグワイに光を当てないこと。特に、日光に当てると死んでしまう。
3つ目は、真夜中過ぎに絶対に食べ物を与えないこと。
ランダルは、息子ビリーへのクリスマスプレゼントとしてモグワイを贈った。
ビリーは、大人しく可愛らしいモグワイに「ギズモ」という名前を付け、大切に飼い始めるのだが、ある日、誤ってモグワイに水をかけてしまった。
映画『グレムリン』ネタバレ感想
映画『グレムリン』のネタバレを含みます。
やってはいけない
モグワイと一緒に生活する際にやってはいけないことは、最初に注意されていた。
その「3つの約束」を守っていれば、モグワイは可愛いモグワイのまま。
人間にとってモグワイは「人間とは異なる生き物」なのだから、当然、人間とは異なる性質を持っている。
異なる性質を持つ者同士が共に生活をするのだから、相手の性質にも配慮しなければいけない。
映画『グレムリン』では、最初は偶然に水がかかってしまったのだが、その後は、わざと水をかけて増やしていた(教師の前で)。
増えたモグワイは、人間を騙したりして変態してグレムリンに。
結局、グレムリンによる被害は、元々は人間が原因を作ったものだった。
映画『グレムリン』のラストシーンで、中国人店主が言った。”You are not ready.”
人間にはモグワイを飼うのはまだ早すぎる、そう言って、中国人店主はモグワイを連れて帰るのだった。
自然との共生
映画『グレムリン』では、人間が軽い気持ちでモグワイを飼い、結果、大きな被害を引き起こしてしまった。
被害を受けたのは、人間だけではない。モグワイもだ。
人間が「約束」を守らず、勝手にモグワイを増やして、そのモグワイたちが人間に被害を与えるからと殺してしまう。
そもそも、モグワイたちがやっていた「イタズラ」は、ビリーの部屋で見た映画やドラマから学んだこと。つまり、モグワイたちは人間のマネをしていただけ。
モグワイという、人間とは異なる生物と共生するのに、「約束」も守れず、悪い知識も与えてしまう。そして、人間に害を及ぼすようになったら悪者として駆除する。
そんなことでは、異なる生物と共生なんて不可能。共生させられる生物にとっても不幸なことだ。
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