
今日は『大脱出』というアクション映画のあらすじと感想を書いていくよ

主人公は刑務所にわざと収監されて脱獄することをお仕事にしている人。脱獄してみせて、どこに問題があるかを指摘するんだけど、今回の依頼は普段とはちょっと違ってて……

乱暴に収監させられた上に、刑務所の所長も所員も誰も、依頼のことを知らないんだ。おまけに、その刑務所がどこにあるのかも分からないから、仲間たちも助けに行けないんだ

この映画、できるだけ何も知らない状態で観た方が面白いですよ。映画の公式サイトとか、アマゾンの商品ページとか、色んな所で『監獄の正体』が普通に書かれちゃってるから、何も見ないで映画を観た方が良いですよ
映画『大脱出』基本情報とあらすじ
タイトル | 大脱出 (原題 Escape Plan) |
ジャンル | アクション |
監督 | ミカエル・ハフストローム |
キャスト | シルヴェスター・スタローン |
公開年 | 2013年(日本では2014年) |
備考 |
あらすじ
レイ・ブリスリンには特殊な才能があった。
建物や物体の構造を見破る才能。その才能を使って、セキュリティ・コンサルタントとして、自ら監獄に収監されて脱獄してみせることを生業としていた。
ブレスリンが属する事務所に、CIAから依頼が来た。
政府が極秘に建設した非合法の監獄から脱獄して見せてほしい、という依頼だ。
危険性が高すぎるため、ブレスリンの仲間たちは難色を示す。
だが、事務所の所長は乗り気で、結局、その依頼を受けることに。
待ち合わせに指定された場所に行くと、ブレスリンは拉致同然の乱暴さで車に押し込められ、眠らされてしまう。
監獄で目を覚ましたブレスリンは、その監獄の所長に計画の中止を訴える。
だが、所長は何の話か分からないと言う。
その時、ブレスリンは騙されたことに気付き、この謎の監獄からの脱出方法を探り始める。
映画『大脱出』感想

ネタバレを含みます
地位のため、欲のため
レイ・ブリスリンが『墓場』と呼ばれる監獄に収監された理由の1つは、事務所の所長であるクラークに嵌められたから。
クラークがブレスリンを嵌めたのは、自らの地位と欲望のため。ブレスリンが脱獄できなかったら、クラークは『墓場』のCEOとなり、年俸500万ドルを得ることになっていました。
クラークは、自らの地位と欲望のために仲間を売ったのです。
また、『墓場』の所長ボブスも、欲のために動いていました。正確には、「『墓場』の出資者の欲」を背負っていました。
『墓場』から脱獄されてしまったら、『墓場』の価値が無くなってしまいます。逆に、ブレスリンですら脱獄不可能となれば、『墓場』の価値は天井知らずに上昇することでしょう。
そして、ブレスリンの脱獄を阻止した所長ボブスも、高い名声を得ることでしょう。
ブレスリンは、彼らの欲のために利用されるところでした。
人の欲というのは恐ろしいもので、平気で仲間を売り、平気で人の人生を壊してしまう。
映画『大脱出』では、ブレスリンは見事に脱出を成功させ、復讐も果たしました。
ですが、現実には、嵌められて辛酸を舐めさせられ、復讐どころか人生が滅茶苦茶になってしまったという人も少なくないのでは?
せめて、欲にかられて仲間を売ったり、他人の人生を破壊するような人間にはなりたくないですよね。
仲間のため
ブレスリンが『墓場』に収監された2つ目の理由。それは、CIA職員を装ったマンハイムの娘からの依頼。
マンハイムの娘ジェシカは、『墓場』に収監された父を救うために、ブレスリンを騙して収監させたのでした。
マンハイムはすぐに計画に気づきます。それは、ブレスリンに与えられた名前が計画発動の鍵だったから。
ブレスリンが『墓場』に収監されるのは、最初から計画されていたこと。
「マンハイムが収監されたら、ブレスリンを(騙して)送り込むから、協力して脱獄してくれ」と、最初から決めてあったのです。
ある意味、マンハイムたちのせいでブレスリンは『墓場』に収監されてしまいました。ですが、マンハイムたちがいなくても、ブレスリンは収監されていたことでしょう。クラークたちの欲のために。
ですので、ブレスリンにとってマンハイムがいた事は幸運だったのでしょう。
そして、マンハイムが仲間たちから慕われていたことも幸運だったのでしょう。
もしもマンハイムが天涯孤独で仲間もいなかったら、ブレスリンも脱出できなかったことでしょう。
やはり、持つべきものは信頼できる仲間です。クラークのようなのは仲間とは言えません。仲間のために命がけで助けに来てくれるような人が本当の仲間と言えるでしょう。
ブレスリンが語った脱獄に必要なものの一つは『仲間』。
ブレスリンほどの天才でも、仲間がいなければ脱獄することはできないのです。
信頼できる仲間がいること。きっと、脱獄だけでなく、生きていく上で重要な要素なのでしょう。
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