映画『It Follows(イット・フォローズ)』は、2015年公開、デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督、マイカ・モンロー、キーア・ギルクリスト、ダニエル・ゾヴァット、ジェイク・ウィアリー、オリヴィア・ルッカルディ、リリー・セーペ出演によるオカルト系ホラー作品。
R15+指定。
映画『It Follows(イット・フォローズ)』あらすじ
ジェイ(女性)は、恋人のヒューとドライブデートに出かける。
人気のない森の中、ヒューの車の中で性行為をした直後、ジェイはヒューに薬を嗅がされ、眠らされてしまう。
目が冷めた時、ジェイは車椅子に括り付けられていた。
混乱するジェイに、ヒューが不気味な話を始める。
ヒューは、いままで『それ』に追いかけられていたこと。
『それ』はゆっくりと歩いて追いかけてくるが、頭がよく、必ず追いついてくること。
そして、捕まったら死ぬこと。
『それ』から逃れるためには、誰かと性行為をするしかない。
性行為をすることで、『それ』を相手に移せるのだ。
ヒューはジェイを車でヒューの自宅まで送り届け、行方をくらませてしまう。
半信半疑のジェイだったが、学校で『それ』に遭遇し、恐怖心が強くなっていく。
ジェイは妹や幼なじみたちに協力してもらいながら『それ』から逃れようとするが、『それ』はどこまでも追ってくるのだった。
映画『It Follows(イット・フォローズ)』ネタバレ感想
映画『It Follows(イット・フォローズ)』の重要なネタバレを含みます。
分からない、だから恐ろしい
正体のわからない、得体の知れない何かに狙われるというのは非常に恐ろしいわけで。
知らないがゆえに恐怖する。
分からないから恐ろしい。
だが、理解すれば恐ろしさも薄れるかもしれない。
ところが、どうにも理解できないものもあるわけで。
この『It Follows(イット・フォローズ)』に登場した『それ』は『理解できないもの』の典型例。
その正体についての情報が全く無く、コミュニケーションを取ることもできないから、理解することなどできない。
『それ』に襲われたジェイたちは、恐怖して逃げるしかなかったわけで。
だが、逃げても無駄だと分かったジェイたちは、『それ』と戦うことを決意。夜のプールに『それ』をおびき寄せた。
結果、苦戦の末に『それ』を(おそらく)倒したジェイたちだったが、不安が消えることはない。
消えない不安
『It Follows(イット・フォローズ)』のラストシーンで、ジェイたちの後ろに、ジェイたちの方に向かって歩いてくる人影が見える。あれが『それ』なのかは明かされなかった。
『それ』は『理解できないもの』。そもそも、死ぬのかどうかも分からない。
今後も、ジェイたちは『それ』がいつか襲ってくるのではないかという恐怖を抱えながら生きていくことになるのだろう。
そして私たち観客も、『それ』が何だったのか、『それ』が死んだのか、分からないままモヤモヤした気持ちを持ち続けることになるのだろう。
『It Follows(イット・フォローズ)』、日本語にすると『それがついてくる』となるのだろう。
私たち観客は、この『モヤモヤした気持ち』にしばらく付きまとわれることになる。
【本作】
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