映画『マリグナント 狂暴な悪夢』は、2021年公開、 ジェームズ・ワン監督、 アナベル・ウォーリス、ジェイク・アベル、ジョージ・ヤング、ジャクリーン・マッケンジー、マッケナ・グレイス出演によるオカルト系ホラー作品。
映画『マリグナント 狂暴な悪夢』あらすじ
夫のDVにより頭部を負傷した妻マディソン。
その夜、家に侵入した何者かによって夫は殺害され、マディソンも負傷し、マディソンのお腹の中の子供も亡くなってしまう。
その日から、マディソンは不思議な体験をするようになる。
凄惨な殺人事件の、まさに殺害が行われている一部始終を夢で見るようになったのだ。
なぜ彼女には見えるのか?
一体、殺人事件の犯人は誰なのか?
映画『マリグナント 狂暴な悪夢』ネタバレ感想
映画『マリグナント 狂暴な悪夢』のネタバレを含みます。
なぜ凶暴になったのか?
ガブリエルはなぜ、そしていつから、凶暴になったのだろうか?
未熟な状態で、エミリーに寄生した状態で産まれたガブリエル。おそらく幼い頃は自分の異常をよく理解できなかったことだろう。
だが、成長するとともに自分の状態が理解できるようになった。
自分が異常であること。いつかはエイミーから切り離されること。では、切り離されたあとはどうなるのか?
まともな人生など送れない。それどころか、殺されるか、実験動物のように扱われるか。
不安と恐怖が募り、次第にガブリエルは凶暴になっていったのかもしれない。
どうすればよかったのか?
エミリーとガブリエルが産まれたとき、医師たちはどうすればよかったのか?
残酷な話ではあるが、ガブリエルがまだ自分のことも周囲のことも理解できない幼いうちに、エミリーから切り離してしまった方がよかったのではないだろうか?
医師たちが「自分たちならなんとかできるかもしれない」などと希望を持たず、エミリーだけでも普通の女の子として生かすことを少しでも早く決断していたなら、事実は変わっていたかもしれない。
とはいっても、完全には切り離せなかったガブリエルの一部が、いつの日か、何らかの形でエミリーに影響を及ぼしていたかもしれないが。
最後は『意志の力』
最終的にガブリエルを抑え込んだのは、エミリーの、マディソンの意志の力。子供を流産した原因がガブリエルにあると知ったとき、ついに(やっと?)マディソンはガブリエルと戦う強い決意をした。
決意をし、迷いがなくなったマディソンは、それまでの、ガブリエルを恐れていたマディソンとは別人となった。
他のホラー映画でも、自分は悪魔になど屈しないという強い意志を持ち続けた者が、最終的に悪魔に打ち勝ってきた。
マディソンも、ガブリエルを恐れず、打ち勝つための強い意志を持ったことで、ガブリエルを封じることができたのだろう。
悪魔は人の弱い心につけ込む。
悪魔につけ込まれない強い意志を持ち続けることで、悪魔に勝ち、そして悪魔などにつけ入られない強い人になれるのだろう。
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