この記事では、映画『サカサマのパテマ』の劇中で重要なポイントとなる『世界の構造』について、最初からネタバレをしながら考察・解説していきます。
映画『サカサマのパテマ』をまだ観ていない方はご注意ください。
映画『サカサマのパテマ』の世界~ネタバレ~
『サカサマのパテマ』では、最終的に、4つの世界が登場します。
1つ目は、パテマ達がいる地下世界
2つ目は、エイジ達がいるアイガ
3つ目は、エイジの父親が作った飛空船が見つかった世界
4つ目は、物語の最後に登場した世界
この4つの世界の位置関係は、以下のようになります(雑な図でごめんなさい)
上の図で、『物語の最後の世界』が、いわゆる『地上』です。
その地下に、まず『パテマたちの世界』があります。
さらに地下に行くと、『アイガ』があります。アイガだけ、重力が逆転しています。
そして、この地下世界の底にあたる場所で、パテマとエイジは『エイジの父親が作った飛行船』を発見するのです。
それぞれの世界について
では、4つの世界について、『地上』から順に見ていきましょう。
『物語の最後の世界』
パテマたちが映画の中で最後にたどり着いた世界。
空があり、ボロボロになった建物があり、鳥などの動物たちが住む世界。
この世界で、過去に重力をエネルギーに変換する実験が行われました。
この実験は失敗し、被害にあった人や物(重力が逆転してしまった人や物)は『空に落ちて』しまったのです。
重力が逆転してしまったけれど空に落ちずに済んだ人たちを保護するために、地下世界が作られました。
パテマたちの世界
地上から見て、1つ目の地下世界が、パテマたちが住む世界です。
重力の方向は地上と一緒。
パテマたちは、重力が反転してしまった人たちを保護するために、この地下世界に移り住んだ人たちの子孫たちだったのですね。
アイガ
エイジたちが住む世界アイガ。
元々は、実験の失敗により重力が反転してしまった人たちを保護するための地下世界でした。
過去には、パテマたちの世界に住む人達と、アイガに住む人達との間には交流があったことが映画の中でも語られています。
時が経つにつれ、交流はなくなり、交流があったことすらほとんどのアイガ人は忘れてしまったようです。
そして、アイガに住む人達は、アイガこそが地上世界であり、自分たちこそが地上世界の住人であると教えられています。
飛空船があった世界
パテマとエイジがアイガの管理塔から『空に落ちた』その先にあった世界。
映画を見ている間は『空に浮かぶ世界』と勘違いしてしまった方も多いと思います(私も勘違いしていました)。
この世界は、本当は、『地下世界の底』だったわけです。
パテマは『空に落ちた』のではなく、単に重力によって穴の底に落ちていっただけ。
映画の中で、この『飛空船があった世界』が強い光と熱を発するシーンがあります。
あれは恐らく、人工太陽の機能が作動したためでしょう。
アイガ人やパテマたちが『空』だと勘違いしていたこの『飛空船があった世界』。
本当は、先祖たちがアイガに住む人達のために作った『人工の空』だったのです。
重力が逆転していたのは……
映画の最初からずっと、パテマたちが『サカサマ人』として描かれていました。
ですが、実際には、『サカサマ人』は『アイガに住む人達』だったわけです。
アイガに住む人達は、自分たちのことを『普通の人間』だと考え、パテマたちの世界に住む人達のことを『サカサマ人』『罪人』と考えていました。
これが完全に逆で、元々は、パテマたちの世界に住む人達が、アイガに住む人達を管理し、保護していたのですね。
映画をもう一度見てみると面白いかも
映画『サカサマのパテマ』は、最初は『アイガが地上世界で、パテマたちがサカサマ人』という認識を見ている人に与えます。
最後まで見終わって、この世界のカラクリを理解したところで、もう一度『サカサマのパテマ』を見直してみるのも面白いかもしれません。
「自分たちが普通だ」と思っていたアイガ人たちが実は『サカサマ人』だった。
『空』だと思っていたものが実は『底』だった。
「正しい」と思っていたことが「間違い」だったと気づく経験をすることで、世界を見る目がちょっと変わるかもしれません。