ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 1. バークとヘア:医学のために』はホラー系の海外ドラマ。
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 1. バークとヘア:医学のために』 あらすじ
1827年、スコットランドのエディンバラで、墓地から死体が盗まれる事件が発生していた。
アイルランドからスコットランドに亡命してきたバークとヘアは、ひょんなことからこの墓荒らしに誘われる。
墓から状態の良い死体を盗み出し、医者のところに持っていけば、高額で買い取ってくれるというのだ。
バークとヘアは、ある老人の死体を医者に売った。
その金額に驚いた二人は、墓荒らしをするより効率よく死体を手に入れる方法を考えつく。
身寄りのなさそうな人物を殺し、その死体を売りに行ったのだ。
次々と殺人を犯す二人。
だが、最初からあまり乗り気でなかったヘアは、次第に幻覚を見るようになっていく。
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 1. バークとヘア:医学のために』 感想
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 1. バークとヘア:医学のために』のネタバレを含みます。
需要と供給
バークとヘアの二人が殺人を犯してまで死体を売る前から、一部の医者は死体を高額で買っていた。
医者が高値で買うから、墓から死体を掘り出す者が現れる。
需要と供給が成り立っていたのだ。
もしも医者が死体を買うなんてことをしていなかったら、墓荒らしも、バークとヘアによる連続殺人も起こらなかった。
お金にならないのに、誰がわざわざ墓荒らしや連続殺人なんてするだろうか?
この『需要と供給』というのは、何も今回の物語に出てきた『医者と犯罪者』に限られた話ではない。
買う人がいるから、売る人が現れる。
売る人がいるから、買う人が現れる。
例えば、麻薬。誰も買わなくなれば、誰も売らなくなる。まあ、買う人を無理やり作り上げてしまうかもしれないが。
また、別の例を挙げると、売春もそう。売る人がいるから、買う人がいる。買う人がいるから、売る人が現れる。誰も売らなくなれば、買いたくても買えない。だが、高額のお金が手に入るからと自ら進んで売っている人もいる。
さて、今回の『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 1. バークとヘア:医学のために』で語られた物語は、その後、どうなったのだろうか?
バークとヘアによる連続殺人が起きたのが1827年。
その5年後の1832年に新しい法律が作られ、合法的に医学用の死体が供給されるようになったそう。
これにより、墓から死体が盗み出されるという異常な状況も解消されたそうだ。
罪を犯した人の心
連続殺人鬼と化したバークとヘア。
バークは開き直ったのか、もう今さらやめたところで死刑になるのは確実だと、殺人を続ける。
一方ヘアは、罪の意識からか幻覚を見るようになり、ついには耐えきれなくなって自首した。
二人とも、犯した罪は同じ。
だが、二人の心はまるで別の反応を示した。
開き直ったバーク。覚悟を決めた人間は、時に恐ろしい。ヘアが自首しなかったら、たとえバーク一人でも続けていたことだろう。
一方のヘアは、自分が犯している罪に耐えきれなくなった。おそらく、ほとんどの人は罪を犯した時に、ヘアのように罪の意識に苦しむのではないだろうか。
罪の意識に苦しむ人は、罪を犯してしまったけれど、まだ『良心』を持っている人だと思う。
人は、追い込まれた時に本性が現れると言われている。
バークとヘアの二人も、連続殺人を犯し、いつ自分たちが絞首刑に処されるかという状況になって、本性が現れたのだろう。