ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン1 1. よみがえる死体』は、Amazonプライムビデオ配信の、各地の伝承をもとにしたオカルト系ドラマの第1シーズン第1話。
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン1 1. よみがえる死体』あらすじ
1882年、アメリカ。
世界中で結核が流行っていた。
当時、結核はまだ不治の病。決定的な治療法はなく、多くの人々が命を落としていた。
アメリカ、ニューイングランドの小さな村に住むブラウン一家も、結核に苦しめられていた。
結核で妻を失ったジョージ・ブラウン。
ブラウン氏は息子と娘との三人で、小さな農場を営みながら暮らしていた。
やがて息子が結婚し、嫁を迎え、ブラウン一家は四人で穏やかに暮らしていたのだが、結核が息子を襲った。
藁にもすがる思いで息子夫婦を空気の良い場所に住まわせたのだが、息子が回復して帰って来たときには、娘が結核で亡くなっていた。
程なくして、息子の結核が再発する。
悩み、苦しむブラウン氏の前に、「結核から自分の娘の命を救った」という男が現れる。
その「娘を救った」という方法はあまりにも非現実的だったため、ブラウン氏は拒否する。
だが、次第に衰えていく息子を見て、ブラウン氏はついにその『非現実的な方法』を実行してしまうのだった。
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン1 1. よみがえる死体』感想
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン1 1. よみがえる死体』のネタバレを含みます。
批判できるだろうか?
大切な人が不治の病にかかってしまい、次第に衰えていく姿を見ているだけしかできないとしたら。
そのような状況下では、たとえ迷信やオカルトのような方法でも、すがりたくなってしまうのではないだろうか?
1882年当時、まだ不治の病だった結核。
その結核により妻を亡くし、娘を亡くし、そして今、息子の命も失われようとしている今、前時代的でオカルトチックな方法にすがったからといって、ブラウン氏を笑うことなどできるだろうか?
大切な人を救いたい。妻も娘も失ってしまった今、残った息子だけでも救いたい。
たとえその方法が、墓をあばき、死んだ娘の心臓を取り出し、焼いて灰にし、その灰を息子に飲ませるなどというおぞましい方法だったとしても。
結果的に息子も死んでしまい、ブラウン氏の行動は新聞により伝えられ、人々はブラウン氏たちを批判した。
なぜ、批判などできるのだろう?
極限状態にあったブラウン氏が、一縷の望みを賭けてとった行動を、なぜ批判できるのだろうか?
自分がブラウン氏と同じ状況にあった場合、ブラウン氏と同じ行動をとらないとなぜ思えるのだろうか?
「自分だけはどんな状況にあっても冷静でいられる」そう思い込んでいる人は少なくないと思う。
そんなことはないのだが。