ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』はホラー系の海外ドラマ。
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』 あらすじ
1470年ごろのボヘミア王国、プラハ(現在のチェコ共和国の首都)では、ペストが大流行していた。
伝染病であるペストはおびただしい数の人々を死に追いやり、街中に死体が転がっていた。
プラハには、オルロイという名の巨大な時計台がある。このオルロイが止まると、街も歩みを止めると言われていた。
そして今、オルロイは止まっていた。
オルロイが再び動き出せば、プラハの街も動き出す、すなわち、ペストの流行も止まると人々は信じていた。
これまでに何人もの職人がオルロイの修理にあたったが、誰一人としてオルロイを再び動き出させることはできなかった。
「オルロイには呪いがかけられている」街の時計職人たちはそう言っていた。「オルロイの内部に入った職人は、正気を失い、悪夢に苦しみ、死ぬものもいた」と。
今、オルロイを修理するために、二人の時計職人がプラハに降り立った。
呪いなど信じていない彼らは、職人として名を挙げるため、そして巨額の報奨金のため、オルロイの内部に足を踏み入れる。
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』 感想
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』のネタバレを含みます。
呪いは本当に存在するのか?
時計台オルロイには呪いがかけられていると言われていた。
オルロイと同様の時計台が他にも作られるのを防ぐため、設計図は燃やされ、製作者のハヌシュは目を潰された。
ハヌシュはオルロイとプラハに呪いをかける。
「恐怖と破壊をもたらせ。オルロイを直そうとする者に死を与えよ」
そしてハヌシュはオルロイの中で絶命した。
時は流れて1470年頃。今回のドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』で語られた呪いが時計職人たちを襲った。
さて、本当に呪いというものは存在するのだろうか?
日本で有名な呪いといえば、「わら人形に五寸釘」。丑三つ時に神社のご神木にわら人形を五寸釘で打ち付ける。
この呪いは次の順序で成就されると言われている。
- 誰かがわら人形に五寸釘を打ち付ける
- そのわら人形が発見される
- 誰が呪われたのかが明らかになる
- 「あの人に呪いがかけられた」と噂になる
- 噂が呪われた本人に届く
- 呪われた本人が不安を抱き、精神的に疲弊する
- 疲弊していく姿を見た周りの人々が、「呪いは本物だ」と噂する
- 噂が呪われた本人に届く
- さらに疲弊して、衰弱して、場合によっては発狂したり、死んでしまう
- 呪い成就
オルロイの呪いにも、何かしらの説明がつくのかもしれない。
そもそも、「オルロイは呪われている」と言われているのだから、中には呪いを気にしすぎて些細なことを呪いのせいにして逃げ出す人もいたのかもしれない。
特に、信心深い人であるなら、「オルロイは呪われている」と言われただけで深い不安を感じてしまうだろう。
ドラマの中で、手のひらを怪我した時計職人が死亡したのも、古い歯車であれだけザックリ切ってしまったのだから、傷口に相当な細菌が入り込んだと考えてもおかしくない。
事実ではないかも?
ドラマ『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』では、オルロイの製作者はハヌシュという人物だと描かれていた。
ところが、調べてみると、どうもハヌシュでは無いようだ。
例えばWikipediaには、オルロイを作ったのは、ミクラシュとヤン・シンデルという人物だと書かれている。そして、ハヌシュが作ったというのは誤りで、20世紀に修正されたとも書かれている(Wikipedia『プラハの天文時計』ページ)。
プラハの天文時計:オルロイを作ったのがハヌシュではないとなると、今回の『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』は根本から間違っていることになってしまう。
とは言え、歴史が覆されるのは珍しいことではない。
事実はどうであれ
私は何も、「事実ではないから駄目だ」と言う気はない。
歴史ある物には逸話はつきもの。
今回の『ロア~奇妙な伝説~シーズン2 4. プラハの天文時計:オルロイの呪い』で語られた物語も、そんな逸話の一つ。
プラハの天文時計:オルロイには今回のエピソードのような物語もあるんだ、と思うと、この歴史ある巨大建造物を見るのがまた面白くなってくるのではないだろうか?