
今日は『私の中のあなた』っていうファミリードラマ映画のあらすじと感想を書いていくよ

家族みんな、お互いのことが大好きなのに、気持ちがすれ違っちゃって……

母親の気持ちもわかるし、アナの気持ちも、ケイトの気持ちも、みんなの気持ちがわかるだけに、うまくいかない様子を見るのは辛いよね

私、終わりの方で涙が止まらなかったよ……
映画『私の中のあなた』基本情報とあらすじ
タイトル | 私の中のあなた (原題 My Sister’s Keeper) |
ジャンル | ファミリードラマ |
監督 | ニック・カサヴェテス |
主演 | キャメロン・ディアス |
公開年 | 2009年 |
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あらすじ
11歳の少女アナは、自分の両親を訴えた。
理由は、自分を守るため。
アナには、白血病で苦しむ姉ケイトがいる。
アナは、ケイトのドナーとなるために、人工授精と遺伝子選別により作られた子供だった。
アナは、まだ自分が何をされているのか理解できない幼い頃から、体に針を刺され、血液や骨髄液を抜き取られていた。ケイトの延命のために。
アナが11歳の時、ケイトは腎臓移植が必要になる。
だが、腎臓を移植してしまうと、アナはもう他の健康な子達と同じ生活は送れない。
自らを守るため、自らの未来を守るため、アナは両親を訴える。
本当は、お互いを心から大切に想い合っているのに。
映画『私の中のあなた』感想

以下には、映画『私の中のあなた』の重要なネタバレを含みます。まだ視聴していない方はご注意ください。
周りが見えなくなった両親
長女ケイトを襲った難病。
母は仕事をやめ、家のことに専念する。というよりも、ケイトのことに専念していましたね。
母親にとって自分の子供は何よりも大切なもの。ケイトのことばかりを考えるようになってしまうのも仕方がないことなのでしょう。
それが分かっていても、長男であり、ケイトの弟であるジェシーが抱える淋しさは、とてつもなく大きなものだったのでしょう。
ジェシーは失読症だったのに、両親は気付いてあげられなかった。
ジェシーが夜中に外出していたのに、誰も気付いていなかった。
家族なのに。一緒に生活しているのに。自分のことを気にかけてもらえないことは、子供にとって、ストレートに「愛してもらえていない」という苦しみに繋がるのではないでしょうか?
ケイトが重い病気だから。だから、ジェシーのことまで気が回らなかった。
ジェシーも分かっていたのでしょう。でも、分かっていても、両親に自分の方を向いてもらいたい、愛してもらいたい、という気持ちは抑えることはできないでしょう。
重病のケイトが家族の中心になるのは自然なこと。家族全員でケイトを支えるのも自然なこと。
理想を言えば、両親はジェシーやアナにも目を向け、もっと愛情を注ぐべきだったのでしょう。
せめて、ジェシーの異常や不在に気付いてあげられるくらいには。
アナが裁判を起こした本当の理由
アナが裁判を起こした本当の理由は、「ケイトを死なせるため」。
アナと、そしてジェシーも、ケイトの意思を汲み、ケイトの願いを叶えるために、行動を起こしました。
結果として、この裁判を通じて、アナたち家族の絆は深まったのではないでしょうか?
いつかは、覚悟を決めないといけない
ケイトは、本来ならあそこまで生きながらえたのが奇跡だったと『私の中のあなた』でも語られていました。
ケイトが長く生きていられたのも、ドナーとして作られたアナがいたから。
それでも、限界は来る。別れのときは訪れる。
きっともう、母親以外は覚悟を決めていたのかもしれません。
その日が、ケイトの命が終わる日が来ることを。
完治する日を夢見て延命治療を続ける。
でも、その延命治療が、治療を受けている本人を苦しめているとしたら?
治療を受けている本人が、自分がいるために家族が苦しんでいることに耐えられないと感じていたら?
もう、死ぬことを望んでいるとしたら?
誰のための延命治療なのでしょう?
家族は覚悟を決めなければいけない。
治療を受けている本人が延命治療を望んでいないのなら、尊重するべきではないでしょうか?
家族は、愛する人と過ごせる残りの時間を、せめて少しでも幸福に過ごせるようにするべきではないでしょうか?
辛くても、きっとそれが、間もなく命尽きようとしている人にとって最も幸せなことなのでしょうから。
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