
今日は『17歳』というR18指定の性をテーマにした映画のあらすじと感想を書いていくよ

17歳って微妙な年齢だよね。子供じゃないけど大人でもない。自分の中にある衝動に突き動かされて自分でも理由がわからない行動をとっちゃう

『17歳』のイザベルの場合は性行為だったけど、性行為じゃなくても「何であんなことにハマッてたんだろう」って後から思うことはあるよね
映画『17歳』基本情報とあらすじ
タイトル | 17歳 (原題 Jeune et Jolie) |
ジャンル | ヒューマンドラマ |
監督 | フランソワ・オゾン |
キャスト | マリーヌ・ヴァクト |
公開年 | 2013年(日本では2014年) |
年齢制限 | R18 |
備考 |
あらすじ
イザベルは、家族と共に海辺のリゾート地へ夏のバカンスに来ていた。
そのバカンス中に、イザベルは、17歳の誕生日と、初めての性行為を経験する。
同じ年の秋。
イザベルは、SNSを通じて売春を始める。
本当の年齢は17歳。だが、20歳の大学生と偽って、300~500ユーロのお金と引き換えに複数の男性と性行為をしていた。
そんな男性の中に、初老の男性ジョルジュがいた。
紳士的なジョルジュは、イザベルの常連客となっていた。
ある日、イザベルとの行為中、ジョルジュは心臓発作を起こして亡くなってしまう。
気が動転したイザベルは救急車を呼ぶこともなくその場から逃げ出すが、後日、イザベルの母親のもとに警察が訪れ、イザベルが売春を行っていたことが知られてしまう。
イザベルが売春をしていた目的は、快楽のためでもお金のためでもない。
理由を言わないイザベルを、周囲はなんとか理解して、受け入れようとする。
映画『17歳』感想

ネタバレを含みます
思春期の衝動
『17歳』では、イザベルはSNSを使って売春をしていました。
売春をしていた理由は最後まで明らかになりませんでしたが、恐らく、イザベル本人も分かっていないのではないでしょうか。
現在進行形で思春期の人、そして過去に思春期を経験した人なら、『自分でも理由がわからない衝動』に駆られたこと、駆られそうになったことが一度はあるのではないでしょうか?
イザベルの場合は、その衝動がたまたま『性衝動』でした。
『性衝動』だから問題になる。でも、人間には性欲がある以上、性衝動に駆られてしまう人がいるのは仕方がないとも言えます。
大人がすべきこと
「私の娘は大丈夫。売春なんて絶対にしない」なんて言い切れるでしょうか?
イザベルは、一見、何不自由なく育てられたように見えます。両親は離婚していますが、継父との関係も悪いようには見えません。
「自分の娘であっても、自分とは違う人間だ」と認識し、「私の娘がそんなことをするはずがない」という考えに何の根拠もないことを理解しなければいけません。
その上で、親として、大人として娘にできることは、教育することではないでしょうか。
安易に禁止するのではなく、なぜ駄目なのか、それをやってしまったら、どんな結果になるのかを教える。
禁止したところで子供はどこかからか情報を仕入れてくるものです。
大切なのは教育すること。
世の中の綺麗な側面ばかりを教えるのではなく、汚い側面もきちんと教える。
楽しいことは苦しいことに直結していることもある。
とかく、日本では性に関する話題はタブー視されすぎている気がします。
もっと、義務教育で教えるべきではないでしょうか?
妊娠や出産のしくみだけではなく、性病や堕胎、援助交際という売春の危険性など。
頭ごなしに禁止するだけでは、かえって好奇心や反発心を煽るだけになることもありますよ。
これも経験
『17歳』の中で、イザベルは、自分が行った売春について「これも経験」と言い放ちます。
実際、イザベルにとっては性行為はその程度のものなのでしょう。
衝動に駆られた。やってみたいと思った。それをやる方法(イザベルの場合はSNS)があった。だからやってみた。
思春期には時に理由のない行動をしてしまうこともあります。
「これも経験」
イザベルが売春をした理由を強いて説明するならば、この一言に尽きるのでしょう。
意味など無いのですから。