
今日は『セブン』というサイコ・サスペンス映画のあらすじと感想を書いていくよ

ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンが主演の犯罪サスペンスだね。ラストのあの場面、私だったらどうしていたかなぁ?

冷静でいられるわけがないよね。それにこの映画、たぶんあのラストシーンで、観客に「あなただったらどうする?」って問いかけているんだと思う

異常犯罪が起こって、謎解きをして、その過程を楽しむ、っていうタイプの映画じゃないよね。映画からメッセージを読み取って、自分で考えて、その「考えること」を楽しむ映画じゃないかな?
映画『セブン』基本情報とあらすじ
まずは、映画『セブン』の予告編ムービーをご覧ください。
タイトル | セブン (原題 Seven) |
ジャンル | サイコ・サスペンス |
監督 | デヴィッド・フィンチャー |
キャスト | ブラッド・ピット |
公開年 | 1995年(日本では1996年) |
備考 |
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あらすじ
ベテラン刑事サマセットと新人刑事ミルズが駆けつけた現場は、異常でおぞましかった。
被害者は、目を疑うほどの肥満の男性。その遺体を台に移すのに、大人4人が必要なほど。
検死の結果、殺人事件と断定された。
拘束され、銃で脅され、強制的に食事をさせられた挙げ句に、内臓破裂で死んだその男。
男の部屋には、「GLUTTONY(暴食)」の文字が残されていた。
次の被害者は弁護士だった。
死体からは1ポンドの贅肉が切り落とされており、部屋には「GREED(強欲)」の文字が残されていた。
7つの大罪になぞらえた犯罪が続く。
クライマックスシーンで刑事ミルズが採った選択。あなたなら、どうしますか?
映画『セブン』感想

ネタバレを含みます
精一杯、甘やかして育ててやれ
ミルズの妻トレイシーがサマセットに妊娠について相談した時、サマセットは、もしも産むなら「精一杯、甘やかして育ててやれ」と言いました。
殺人課の刑事であるサマセットが見てきた世界は、私達一般人が見てきた世界より遥かに非道いものだったのでしょう。
人を人とも思わない、とても人間とは思えない犯罪者たちを相手にすることもあったことでしょう。
そんなサマセットだからこそ、自分の恋人が妊娠した時に、恋人に堕ろすように説得した。
「こんな世界に子供を? こんなひどい世界に産むのか?」
もちろん、サマセットがあの街を捨て、別の、もっと平和な街に移り住むのなら、話は変わっていたかもしれません。
でも、サマセットには別の街に移る気は無かったようです。
同じように、ミルズもこの街に残るでしょう。刑事となり、自分で選んで来たこの街。着任後にすぐ別の街に移りたいだなんて言えるタイプにも見えません。
では、この非道い街で子供を産むのなら?
雨が降り続き、異常犯罪が起こるこの街で、せめて家の中でだけでも幸せを感じてほしい。
世界はひどい場所だから、せめて両親と一緒にいるときだけは、温もりで包んであげてほしい。
トレイシーが涙したのは、トレイシー自身も、この街の異常さを感じ、こんな街で子供を産んでよいのか悩んでいたからでしょう。そして、サマセットに希望を求めたけれど、サマセットからも希望は得られなかった。
だから、トレイシーは涙した。この世界は、この街は、夫と子供と共に幸せな家庭を築くという夢さえも叶えられないと確信してしまったから。
怒り
箱に入っていたのは愛する妻トレイシーの頭部。
殺害したのは目の前にいる男。
ミルズの手には拳銃。
引き金を引けば、復讐は完了します。
怒りに身を任せ、冷静さを失い、刑事という犯罪を取り締まる側の人間が殺人という罪を犯す。
犯人の狙いはミルズに罪を犯させること。
怒りに囚われたミルズは、ついに引き金を引いてしまいました。
あの場面、もしもあなただったら、どうしていましたか?
冷静に、「あとは司法に任せる」などと言えるでしょうか?
心から愛する人を殺された怒り。
愛する人を殺した犯人が目の前にいて、自分はその犯人を殺すための道具を持っている。
殺さないでいられる人の方が少ないのではないでしょうか?
人は、置かれた状況によって、時には殺人という大きな罪も犯してしまう。
結局、人は環境に左右され、状況に振り回され、数秒前まで善人だった人が殺人者になることもあるのでしょう。人に感情がある限り。
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