
今日は『日本で一番悪い奴ら』っていう映画のあらすじと感想を書いていくよ

ノンフィクションだよね。北海道警の組織的な犯罪を描いた問題作

点数稼ぎのために覚せい剤の密輸を見逃したり、警察が暴力団と繋がっていたり……

あんなことになっても諸星刑事が北海道警を信じていたのも衝撃的だったよ……
映画『日本で一番悪い奴ら』基本情報とあらすじ
まずは、映画『日本で一番悪い奴ら』の予告編ムービーをご覧ください。
タイトル | 日本で一番悪い奴ら |
ジャンル | ノンフィクション |
監督 | 白石和彌(他作品 凶悪) |
主演 | 綾野剛 |
公開年 | 2016年 |
備考 | R15+(15歳未満は視聴禁止) 残虐シーン、性的シーンを含みます |
原作 | 『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』(著 稲葉圭昭) |
あらすじ
柔道の実力を評価されて20代で北海道警の刑事となった諸星要一。
正義感の強い諸星だったが、現場ではうまく立ち振る舞うことができず、叩き上げの先輩から嫌味を言われる始末。
そんなある日、諸星は、村井という先輩刑事に飲みに誘われる。
諸星は、その飲みの席で村井から「点数稼ぎのために、裏社会にS(スパイ)を作れ」と教えられる。
この日から、諸星は裏社会に飛び込み、違法なやり方で事件を解決していく。
やがて、北海道警の上司たちも諸星に協力し、組織的に違法捜査を行っていく。
映画『日本で一番悪い奴ら』感想

この感想には多少のネタバレを含みます。まだ『日本で一番悪い奴ら』を観ていない方はご注意ください
組織を信じた男
諸星という人は、純粋で真面目な人だったのかもしれませんね。
北海道警という組織の中で伸び悩み、先輩たちから嫌味を言われる。
そんなある日、成績の良い先輩から声をかけられ、『成功の秘訣』を教えられる。
その『秘訣』は警察としてやってはいけないことなのかもしれませんが、諸星は、素直に従ってしまいました。
諸星がどんな気持ちで違法行為を行ってまで点数稼ぎをしていたのかは、『日本で一番悪い奴ら』のラストシーンに描かれていました。
北海道警の中で唯一人、刑務所に送られた諸星は、それでもなお、北海道警を信じていました。
出所したら、また北海道警のためにバリバリ働くとまで言っていました。
自分が北海道警から捨てられたとも知らずに。
点数稼ぎをしていた諸星は、ただひたすらに、北海道警の評価を上げるために頑張っていたのかもしれません。
哀れな男と悪い奴ら
組織なんて、都合が悪くなれば、構成員なんていつでも簡単に切り捨てるものなのに、純粋で真面目な諸星は、切り捨てられたなんて夢にも思っていない。
『日本で一番悪い奴ら』のラストで、諸星が刑務所の面会室で、出所後のことを話しているのを聞いた時、私は、諸星のそれまでの行い全てがあまりにも哀れに思えてきました。
諸星だけに罪をかぶせ、そしておそらく今も北海道警にいるであろう諸星の元上司たちがどんな気持ちでいるのか。
諸星の元上司たちがおそらく今も『正義の警察官』として太陽のもとを歩いているかと思うと、何を信じたら良いのかわからなくなります。
こちらの記事もどうぞ


