
今日は、リュック・ベッソン監督の大ヒット映画『レオン 完全版』のあらすじと感想を書いていくよ

孤独な殺し屋と、家族を殺されて弟の敵を討ちたい少女との共同生活。恋人のようで親子のような二人の関係は、やがて……

ラストは有名だから、未視聴の人でも知っているかもしれないね。『完全版』は二人が心を通わせていく過程が丁寧に描かれているから、感情移入しやすくなっているんだ

まだ観たことがない、という方は一度は観て欲しいな。視聴される時はぜひ『完全版』で! 濃密さが段違いです
映画『レオン 完全版』基本情報とあらすじ
タイトル | レオン 完全版 (原題 Léon) |
ジャンル | ラブストーリー |
監督 | リュック・ベッソン |
キャスト | ジャン・レノ |
公開年 | 1994年(日本では1995年) |
備考 |
あらすじ
殺し屋レオンが自宅アパートの部屋にいたところ、同じアパートの隣室が何やら騒がしいことに気づく。
隣室に銃を持った男たちが押し入り、ある『商品』を探し始める。室内にいた家族は容赦なく撃ち殺されていく。
レオンは自宅ドアののぞき穴から様子をうかがっていた。
男たちが押し入った隣室の家族で、たまたま外出していた少女マチルダは、自宅の前まで来たが事態を察してそのまま通り過ぎる。
マチルダはレオンの部屋のドアベルを鳴らし、助けを求めた。
戸惑うレオンだったが、ドアを開け、マチルダを助ける。
この時から、殺し屋レオンと家族を殺された少女マチルダとの共同生活が始まった。
二人の間には、恋人のような、親子のような感情が芽生えていくが、マチルダの家族を殺した男たちは、マチルダの命も狙っていた。
映画『レオン 完全版』感想

ネタバレを含みます
レオンの葛藤
殺し屋レオンからしてみれば、マチルダは完全にお荷物。
マチルダがレオンの部屋の前で助けを求めた時にすぐに助けなかったのも、眠っているマチルダに銃を突き付けたのも、マチルダが邪魔になることをレオンは理解していたから。
殺せなかったのはきっと、二人共純粋すぎたから。
泣きながらレオンに助けを求め、殺し屋レオンを無邪気に信頼し、弟の敵をとりたいと真っ直ぐに訴えるマチルダ。
一方、身体は成長したけど心は子供のままだと自分を評したレオン。
純粋な魂同士が惹かれ合うのは運命だったのでしょう。
だからきっと、マチルダのために死んだことをレオンは後悔していない。
そしてもしかしたら、自分は死んだほうがマチルダのためだと考えていたのかもしれません。
そうでなければ、殺し屋レオンがあんなに簡単に背後から撃たれたでしょうか?
最初から、少なくともスタンが背後から近付いた時から、スタンを道連れに自分も死ぬつもりだったのではないでしょうか?
マチルダの未来
レオンを失ったマチルダが身を寄せたのは、かつて逃げ出した寄宿学校。
彼女にはもう、そこしか行くところが無かったのでしょう。
マチルダはレオンの死を悲しんでいました。
ですが、マチルダの未来を考えた場合、果たして、どんな結果が良かったのか分からなくなります。
マチルダとしては、愛するレオンと二人で共に生きていくのが最良なのでしょう。
レオンと共に生きる未来。殺し屋として生きる未来。いつ命を狙われ、いつ殺されるか分からない未来。
現実にマチルダが得た未来は、レオンのいない未来。
学校に通い、殺し屋などとは縁遠い世界。
誰かを殺すこともなければ、殺し屋に命を狙われることもまず無い世界。
果たして、マチルダにとって、レオンとともに過ごす未来と、レオンのいない未来、どちらが良かったのでしょうか?
大人になったマチルダは、レオンと過ごした時間をどう思うのでしょう?
美しい想い出? それとも、忘れてしまうのでしょうか?
願わくば、レオンと過ごした日々を想い出に、心の純粋さを失わず、殺し屋などとは縁のない世界で生きていって欲しい。
命をかけてマチルダの願いを叶え、そしてマチルダの未来のために多額のお金を残したレオンの想いに応えて欲しい。
きっと、今のマチルダなら、何があっても逃げ出したりせず、挑んでいけるはずだから。
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